最終講義

というわけではないようですが、
なんでも、小幡道昭「経済原論」の最後の授業があるそうです。


  • テーマ:「資本主義のゆくえ」
  • 日時:12月22日 午後3時00分〜4時30分
  • 場所:東京大学 駒場キャンパス 1106教室
    (正門からはいって正面本館の左隣 11号館 2階)

もぐりで聴いてきました。講義の内容は

われわれは今、何度目かの「新たな資本主義の起源」に直面しており、先行する先進諸国の側も新たな資本主義への構造転換を迫られている(どうも東アジアの資本主義化と日本の関係のようなものを考えているようです)。たとえば、

  1. 社会的生活過程への営利企業の進出(「雇用問題」phase.I)
  2. 自然環境をコントロール可能な生産過程に取りこもうとする資本のトリミング作用(「環境問題」phase.II)
  3. 知識や情報の世界における新たな「エンクロージャ」(「所有問題」phase.III)

など、資本主義の異次元の拡張がはじまっている、そうです。このよな際限のない拡張は、社会のその他の原理とのフリクションを高めており、やがて資本主義からの多元的な離脱の動きが進む、多くの支流を集めてきた一筋の大河が、海に流れ込むとき再び支流に分かれてゆくように…… などと、いっていました。楽観的傍観主義じゃないかと思いましたが、これが「資本主義のゆくえ」だそうです。これまで14回講義してきた変容論的アプローチの原論は、現実の資本主義のこのような構造転換を理解するのに役立つよ、

といったものでした。

14回も講義を聴いていない私には、その効果のほどはわかりませんが、当日、こんなスライドが配られていたのでご参考までに…

講義のあとに、花束をもらって照れていました。本人はただの最終回のつもりだったのをOBが最終講義に仕組んだハプニングだったみたいです。

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